正答4
解説
正解は4です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
声帯で生じる音源と、声道による共鳴(音源フィルタ理論)を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
声門体積流の波形は、声門が開いて流量が増える上昇部が緩やかで、声門が閉じて流量が減る下降部が急峻です。
2:× 正しい記述です。
基本周波数は、1秒あたりの声帯振動の回数です。
振動が速くなれば基本周波数は高くなります。
3:× 正しい記述です。
ホルマント周波数は声道の共鳴周波数です。
舌や唇の動きで声道の形が変わると、ホルマント周波数も変わります。
4:○ 誤った記述です。
声帯音源波のパワースペクトルは、周波数が高くなるほど小さくなる右下がりの特性で、おおよそ1オクターブあたり−12dBで減衰します。
5:× 正しい記述です。
鼻音や鼻音化した母音では、口腔と鼻腔が音響的につながり、特定の周波数が弱まるアンチホルマントが生じます。
【ポイント】
声帯音源は−12dB/oct、口唇からの放射特性は+6dB/octです。
そのため、口から出る音声は全体として約−6dB/octの右下がりの傾きになります。
【用語】
声門体積流:声門を通過する空気の流れの量で、声帯振動に伴って時間とともに変化する。
ホルマント:声道の共鳴で生じる、スペクトル上でエネルギーが強まる周波数帯である。
アンチホルマント:口腔と鼻腔が結合したときなどに、特定の周波数帯のエネルギーが弱まる現象である。
パワースペクトル:音を周波数ごとに分け、各成分のエネルギーの強さを示したものである。