正答1
解説
正解は1です。
難聴と視覚障害を合併する症候群を問う問題です。
言語習得期前からの難聴に、夜盲と視野の障害が加わったことから、網膜色素変性症の合併を考えます。
【選択肢別解説】
1:○ アッシャー症候群は、先天性の感音難聴に網膜色素変性症を合併する常染色体劣性遺伝の疾患です。
網膜色素変性症では、夜盲から始まり、視野が周辺から狭くなります。
2:× 先天性風疹症候群は、難聴、白内障、先天性心疾患を三徴とします。
学童期になってから夜盲と視野障害が進むという経過は典型的ではありません。
3:× ワーデンブルグ症候群は、難聴に虹彩異色症や白い前髪などの色素の異常を伴う疾患です。
網膜色素変性症による夜盲はみられません。
4:× 耳硬化症は、アブミ骨の固着で伝音難聴が進行する疾患で、思春期以降の成人に多くみられます。
視覚障害は伴いません。
5:× ミトコンドリアDNA3243点変異は、母系遺伝の糖尿病と難聴などを生じます。
夜盲と視野障害を主症状とする疾患ではありません。
【ポイント】
盲ろうの原因として最も多い遺伝性疾患がアッシャー症候群です。
難聴の子どもが夜盲や視野狭窄を訴えたら、眼科での網膜の検査が必要です。
【用語】
アッシャー症候群:難聴に網膜色素変性症を伴い、夜盲や視野狭窄が進む遺伝性の疾患である。
先天性風疹症候群:妊娠中の風疹ウイルスの感染により、難聴や白内障、心疾患を生じる疾患である。
ワーデンブルグ症候群:難聴と皮膚や毛髪の色素異常を伴う遺伝性の疾患である。
耳硬化症:アブミ骨が固着して動かなくなり、伝音難聴をきたす疾患である。
言語習得期前難聴:ことばを獲得する前に生じた難聴で、言語発達に大きく影響する。
網膜色素変性症:網膜の視細胞が徐々に変性し、夜盲や視野狭窄が進行する遺伝性の病気である。