正答1
解説
正解は1です。
自我障害(自我の境界性の異常)にあたる症状を問う問題です。
自我の境界性の異常とは、自分と外界との境目があいまいになる体験です。
自分の考えが外にもれたり、外から操られたりすると感じる症状が該当し、統合失調症に特徴的です。
【選択肢別解説】
1:○ 考想伝播は、自分の考えが他人に伝わってしまうと感じる体験です。
自分の思考が自己の境界を越えて外にもれる体験であり、自我の境界性の異常にあたります。
2:× 罪責妄想は、自分は罪深い人間だと確信する妄想で、うつ病に多くみられます。
思考内容の異常であり、自我の境界性の異常ではありません。
3:× 観念奔逸は、考えが次々にわき出て話題が飛ぶ状態で、躁状態にみられます。
思考の進み方の異常であり、自我障害ではありません。
4:× 常同行為は、同じ動作を目的なく繰り返すもので、緊張病や自閉症などにみられます。
行動の異常であり、自我の境界性の異常ではありません。
5:× 支配観念(優格観念)は、強い感情を伴う考えが思考の中心を占める状態です。
本人の考えとして自覚されており、自我の境界性の異常ではありません。
【ポイント】
考想伝播、考想吹入、作為体験(させられ体験)は自我障害の代表です。
いずれもシュナイダーの一級症状に含まれます。
【用語】
自我の境界性:自分と他者や外界とを区別する感覚で、統合失調症では障害されることがある。
考想伝播:自分の考えが外へ漏れて他人に伝わってしまうと感じる自我障害の症状である。
観念奔逸:考えが次々とわき、話題が脈絡なく飛んでいく思考過程の障害である。
罪責妄想:自分は取り返しのつかない罪を犯したと確信してしまう妄想である。
支配観念:ある考えが感情を伴って頭を占め、他の考えを押しのけてしまう状態である。