正答2
解説
正解は2です。
皮質脊髄路(錐体路)は、大脳皮質の運動野から脊髄前角へ随意運動の指令を伝える経路です。
この経路の障害で生じる症状を選ぶ問題です。
【選択肢別解説】
1:× 顔面の筋を支配するのは脳神経核へ向かう皮質延髄路(皮質核路)です。
皮質脊髄路の障害では顔面麻痺は生じません。
2:○ 皮質脊髄路は脊髄の前角細胞を介して四肢の筋を支配します。
障害されると上肢の運動麻痺(上位運動ニューロン障害)が生じます。
3:× 痛覚は外側脊髄視床路で伝わる感覚です。
運動路である皮質脊髄路の障害では痛覚低下は起こりません。
4:× パーキンソン症状は黒質線条体系など錐体外路系の障害で生じます。
5:× 筋萎縮が目立つのは前角細胞や末梢神経の障害(下位運動ニューロン障害)です。
皮質脊髄路の障害では著明な筋萎縮は起こりにくいです。
【ポイント】
上位運動ニューロン障害は痙性麻痺・腱反射亢進・病的反射陽性、下位運動ニューロン障害は弛緩性麻痺・筋萎縮・線維束性収縮が特徴です。
【用語】
皮質延髄路:大脳皮質の運動野から脳幹の脳神経運動核に向かい、顔面や舌などの随意運動を司る経路である。
錐体外路:皮質脊髄路以外の運動を調節する経路の総称で、大脳基底核や小脳などが関わる。
上位運動ニューロン:大脳皮質の運動野から脊髄前角や脳神経核までを結ぶ神経細胞で、随意運動の指令を伝える。
下位運動ニューロン:脊髄前角や脳幹の運動核から筋に至る神経細胞で、障害されると筋萎縮が生じる。
外側脊髄視床路:痛覚と温度覚を末梢から視床へ伝える上行性の伝導路である。