正答3
解説
正解は3です。
重度失語症者に実施できる検査かどうかを問う問題です。
重度の失語症では、軽度の障害を細かく調べる掘り下げ検査は難しすぎて実施に適しません。
この問題は適さない検査を選ぶので、○ が答えです。
【選択肢別解説】
1:× 標準失語症検査(SLTA)は重度失語症にも実施できます。
聴く・話す・読む・書く・計算の各側面を評価し、ヒントを与えたときの反応も段階的に評価できます。
2:× 実用コミュニケーション能力検査(CADL)は重度失語症にも適しています。
身振りや指さしなども含めた日常生活での実用的な伝達能力を評価します。
3:○ 標準抽象語理解力検査は重度失語症には適しません。
抽象語の理解を調べて軽度の聴覚的・視覚的理解障害を検出する検査で、重度では課題が難しすぎるためです。
4:× レーヴン色彩マトリックス検査は重度失語症にも実施できます。
言葉を使わずに図形を選ぶ検査で、非言語性の推理能力を評価できます。
5:× WAB失語症検査は重度失語症にも実施できます。
失語の重症度と失語症のタイプを評価できる総合的な検査です。
【ポイント】
軽度の理解障害の検出には、標準抽象語理解力検査やトークンテストが用いられます。
重度失語症者の評価では、非言語性の検査や実用的コミュニケーションの評価を組み合わせます。
【用語】
標準失語症検査:聴く・話す・読む・書く・計算の各面から失語症を調べる、日本で広く使われる総合的な検査で、SLTAともいう。
実用コミュニケーション能力検査:日常生活の場面を設定して、実際の伝達能力を調べる検査で、CADLともいう。
標準抽象語理解力検査:抽象的な語の理解力を調べる、比較的軽度の障害向けの検査である。
WAB失語症検査:ウェスタン失語症総合検査の略で、失語症の有無や失語型の分類、重症度を調べる検査である。
レーヴン色彩マトリックス検査:図形の欠けた部分に合うものを選ばせ、言語によらない推理力をみる検査である。