正答1
解説
正解は1です。
パラトグラフィは、舌と口蓋の接触の位置と範囲を記録する検査です。
したがって、舌と口蓋の接触パターンが異なる音の対だけを識別できます。
【選択肢別解説】
1:○ 「ナ」と「ニ」は識別できます。
「ナ」の子音は舌先が歯茎に接触する歯茎音で、「ニ」の子音は舌の前面が硬口蓋に広く接触する歯茎硬口蓋音なので、接触パターンが異なります。
2:× 「ハ」と「パ」は識別できません。
「ハ」は声門音、「パ」は両唇音で、どちらも舌が口蓋に接触しないためです。
3:× 「タ」と「ダ」は識別できません。
どちらも舌先が歯茎に接触する歯茎破裂音で、違いは声帯振動の有無だけだからです。
4:× 「サ」と「ソ」は識別できません。
子音はどちらも同じ歯茎摩擦音で、違いは後続の母音ですが、「ア」と「オ」はいずれも舌が口蓋にほとんど接触しない母音です。
5:× 「ア」と「オ」は識別できません。
どちらも舌が口蓋に接触しない母音で、接触パターンに差が出ないためです。
【ポイント】
パラトグラフィで分かるのは舌と口蓋の接触だけで、声の有無(有声・無声)や口唇の動き、鼻咽腔閉鎖は分かりません。
側音化構音や口蓋化構音など、舌の接触異常の評価に用いられます。
【用語】
パラトグラフィ:人工口蓋板を用いて、発音時の舌と口蓋の接触位置を記録する検査である。
歯茎音:舌先が上の歯茎に触れたり近づいたりして作られる音である。
歯茎硬口蓋音:舌の前面が歯茎から硬口蓋にかけて接近して作られる音で、「シ」「ニ」などがこれにあたる。