正答1
解説
正解は1です。
多発性硬化症は、中枢神経系の髄鞘が炎症によって壊れる脱髄疾患です。
病変が時間的・空間的に多発し、再発と寛解を繰り返すことが特徴です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答えです。
【選択肢別解説】
1:○ アジアに多く欧州に少ないという記述は誤りです。
多発性硬化症は欧米の白人に多く、アジアでは少ない疾患です。
2:× 中枢神経系に2か所以上の病変が多いことは正しいです。
空間的多発性は診断の要件の一つです。
3:× 初発症状として視力障害が多いことは正しいです。
視神経炎による視力低下は代表的な初発症状です。
4:× 再発を繰り返しやすいことは正しいです。
時間的多発性も診断の要件で、再発と寛解を繰り返します。
5:× 日本では小脳症状が少ないことは正しいです。
日本では視神経と脊髄が主に障害されるタイプが多いとされてきました。
【ポイント】
多発性硬化症は若年成人の女性に多く、高緯度地域ほど有病率が高い傾向があります。
体温上昇で症状が悪化するウートフ現象も特徴の一つです。
【用語】
多発性硬化症:中枢神経の髄鞘が壊れる病変が時間的・空間的に多発し、再発を繰り返す脱髄疾患である。
小脳症状:ふらつきや協調運動の障害、構音の障害など、小脳の機能低下によって生じる症状の総称である。
脱髄:神経線維を包む髄鞘が壊れ、神経の伝導が障害されることである。
視神経炎:視神経に炎症が起こり、視力低下や視野の異常を生じる病態である。