正答3
解説
正解は3です。
この問題は視覚聴覚二重障害を生じないものを選ぶので、○ が答え(二重障害を生じない疾患)です。
視覚と聴覚の両方に障害が生じうる疾患と、そうでない疾患を区別する問題です。
感染症や神経疾患の中には、眼と耳の両方を障害するものがあります。
【選択肢別解説】
1:× 結核は、結核性中耳炎や眼の結核病変を起こすことがあります。
治療薬のストレプトマイシンによる難聴もあり、視覚聴覚の二重障害を生じえます。
2:× 先天梅毒では、実質性角膜炎、内耳性難聴、ハッチンソン歯の3つがハッチンソンの三徴として知られます。
視覚聴覚の二重障害を生じます。
3:○ 筋萎縮性側索硬化症は、上位と下位の運動ニューロンが選択的に障害される疾患です。
感覚系は保たれるため、視覚聴覚の二重障害は生じません。
4:× 多発性硬化症は中枢神経に多発する脱髄病変で、視神経炎による視力障害や、脳幹病変による難聴を生じることがあります。
5:× 神経線維腫症2型では両側の聴神経腫瘍による難聴が生じ、若年性白内障などの眼病変を伴うこともあります。
視覚聴覚の二重障害を生じえます。
【ポイント】
筋萎縮性側索硬化症では、感覚障害・眼球運動障害・膀胱直腸障害・褥瘡が起こりにくいことが「陰性徴候」として知られています。
視覚聴覚二重障害の代表的な原因には、アッシャー症候群や先天性風疹症候群などもあります。
【用語】
視覚聴覚二重障害:視覚と聴覚の両方に障害をもつ状態で、盲ろうともいう。
先天梅毒:梅毒に感染した母親から胎児に感染して起こり、難聴や角膜炎などをきたす感染症である。
多発性硬化症:中枢神経の髄鞘が障害され、視力低下や運動障害を繰り返す疾患である。
神経線維腫症:神経に腫瘍ができる遺伝性疾患で、聴神経に腫瘍ができると難聴になる。
結核:結核菌による感染症で、中耳や眼にも病変を生じることがある。
筋萎縮性側索硬化症:上位と下位の運動ニューロンが変性し、感覚は保たれたまま筋力低下が進行する疾患である。