正答5
解説
正解は5です。
先天性難聴の多くは遺伝子の関与によるもので、難聴以外の症状を伴うかどうかで症候群性と非症候群性に分けられます。
頻度の高い原因遺伝子や遺伝形式、検査の制度について問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 遺伝性難聴の約70%は、難聴以外の症状を伴わない非症候群性難聴です。
約30%なのは症候群性難聴です。
2:× 遺伝性難聴(非症候群性)で最も多いのは常染色体劣性遺伝で、約80%を占めます。
常染色体優性遺伝は約20%です。
3:× 先天性難聴の遺伝学的検査は、2012年から保険適用となっています。
保険適応外ではありません。
4:× 前庭水管拡大症の難聴は、変動しながら進行することが多いのが特徴です。
頭部の打撲などをきっかけに悪化することもあります。
5:○ GJB2遺伝子は日本人の先天性難聴で最も頻度の高い原因遺伝子です。
変異の種類によって難聴の程度は軽度から重度までさまざまで、必ずしも重度難聴とは限りません。
【ポイント】
日本人の先天性難聴の原因遺伝子は、GJB2が最も多く、次いで前庭水管拡大症の原因となるSLC26A4が多いとされます。
遺伝学的検査の結果は、難聴の程度や進行の予測、人工内耳の効果の予測に役立ちます。
【用語】
遺伝性難聴:遺伝子の変化が原因で生じる難聴で、生まれつきのものが多い。
常染色体劣性遺伝:両親から同じ遺伝子変異を受け継いだときに発症する遺伝形式である。
GJB2:日本人の遺伝性難聴で多く見つかる原因遺伝子である。
前庭水管拡大症:内耳の前庭水管が広がり、難聴やめまいを生じる内耳の形態異常である。
非症候性難聴:難聴以外の症状を伴わない遺伝性難聴で、遺伝性難聴の多くを占める。