水管ボイラーに関するAからDまでの記述について、適切なもののみを全てあげた組合せは、(1)~(5)のうちどれか。
A 伝熱面積当たりの保有水量が多いので、起動から所要蒸気を発生するまでの時間が長い。
B 一般に水冷壁構造であり、水冷壁管は、火炎からの強い放射熱を有効に吸収する放射伝熱面となるとともに、炉壁を保護する。
C 自然循環式の大容量のボイラーには、対流形過熱器とともに火炉上方に放射熱を吸収する放射形過熱器を設けたものがある。
D 高温高圧のボイラーでは、本体伝熱面での吸収熱量のうち、高温ガスとの接触によって熱を受ける蒸発水管群で吸収される熱量の割合が高い。
正答4
解説
正解は4です。
水管ボイラーの構造と伝熱の特徴を問う問題です。
【記述別解説】
A:× 水管ボイラーは伝熱面積当たりの保有水量が少ないので、起動から所要蒸気を発生するまでの時間は短くなります。
「多い」「長い」が誤りです。
B:○ 水冷壁は火炉の周囲に水管を並べたもので、火炎の強い放射熱を吸収する放射伝熱面になります。
同時に、炉壁を高温から保護する役割も持ちます。
C:○ 自然循環式の大容量ボイラーでは、対流形過熱器とともに、火炉上方で放射熱を受ける放射形過熱器を設けることがあります。
両者を組み合わせると、負荷による蒸気温度の変化を小さくできます。
D:× 高温高圧になるほど蒸発熱が小さくなり、蒸発に必要な熱の多くを火炉の水冷壁で吸収できます。
このため、高温ガスとの接触で熱を受ける蒸発水管群の吸収熱量の割合は低くなります。
「高い」が誤りです。
【選択肢別解説】
1:× 誤りの記述Aを含んでいます。
2:× 誤りの記述AとDを含んでいます。
3:× AとDはどちらも誤りの記述です。
4:○ 適切な記述BとCだけを過不足なくあげています。
5:× 誤りの記述Dを含んでいます。
【ポイント】
高温高圧ボイラーでは、放射伝熱面である水冷壁の吸収熱量の割合が高く、蒸発水管群は少なくなります。
水管ボイラーは保有水量が少ないので起動が速い反面、負荷の変動で圧力や水位が変わりやすいことも対で覚えます。