ボイラーのばね安全弁及び逃がし弁の調整及び試験に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 安全弁が設定圧力になっても作動しない場合は、直ちにボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げ、調整ボルトを締めて、再度、試験をする。
B 過熱器用安全弁は、過熱器の焼損を防ぐため、ボイラー本体の安全弁より後で作動するように調整する。
C エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、必要がある場合に出口に取り付け、ボイラー本体の安全弁より高い圧力で作動するように調整する。
D 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合で、各ボイラーの安全弁をそれぞれの最高使用圧力に調整したいときは、圧力の低いボイラー側に蒸気逆止め弁を設ける。
正答5
解説
正解は5です。
ばね安全弁と逃がし弁の調整・試験について、A〜Dのうち適切な記述だけをすべて選ぶ問題です。
【記述別解説】
A:× 誤った記述です。
安全弁が設定圧力になっても作動しないときは、ボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げてから調整します。
このとき調整ボルトは締めるのではなく緩め、ばねが弁体を押し付ける力を弱めて吹出し圧力を下げます。
調整ボルトを締めると、吹出し圧力はさらに高くなってしまいます。
B:× 誤った記述です。
過熱器用安全弁は、ボイラー本体の安全弁より後ではなく、先に作動するように調整します。
本体の安全弁が先に吹くと過熱器を流れる蒸気が減り、過熱器が冷却されずに焼損するおそれがあるためです。
ボイラー及び圧力容器安全規則第28条第1項第2号も、過熱器用安全弁を胴の安全弁より先に作動させるよう定めています。
C:○ 適切な記述です。
エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、必要がある場合にエコノマイザの出口に取り付けます。
エコノマイザには給水ポンプからボイラー本体より高い圧力がかかるため、本体の安全弁より高い圧力で作動するように調整します。
D:○ 適切な記述です。
最高使用圧力の異なるボイラーを連絡すると、圧力の高いボイラーの蒸気が低いボイラーへ流れ込むおそれがあります。
その場合は最高使用圧力の最も低いボイラーに合わせて安全弁を調整するのが原則です。
圧力の低いボイラー側に蒸気逆止め弁を設ければ逆流を防げるので、各安全弁をそれぞれの最高使用圧力に調整できます。
適切なのはCとDです。
【選択肢別解説】
1:× AとBはどちらも誤った記述です。
2:× 誤ったAとBを含んでいます。
3:× 誤ったAを含み、適切なDが抜けています。
4:× 誤ったBを含んでいます。
5:○ CとDの組合せで、適切な記述だけをすべて挙げています。
【ポイント】
作動しないときは「圧力を下げてから調整ボルトを緩める」が正しい手順です。
過熱器用安全弁は「本体より先」、エコノマイザの逃がし弁は「本体より高い圧力」で作動させます。