65歳男性。
身長165 cm、体重60 kg。
腹痛及び背部痛を訴え、近医を受診した。
血中膵酵素及び腫瘍マーカー(CA19-9、CEA)が高値であったため、超音波内視鏡検査を施行したところ、膵臓がんと診断された。
治癒切除が不能と判断され、胆道ドレナージが施行された。
その後、化学療法としてGnP療法(ゲムシタビン・nab-パクリタキセル併用療法)で治療を行うことになった。
レジメン(GnP)
薬剤/点滴時間/用量/Day1/Day8/Day15/Day22
(処方1)アブラキサン点滴静注用(注)生理食塩液で懸濁/30分/125 mg/m^2/○/○/○/(休薬なし)
(処方2)ゲムシタビン点滴静注用 生理食塩液で溶解/30分/1,000 mg/m^2/○/○/○/(休薬なし)
休薬//////○
(注:パクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型))
処方1の薬剤に関する記述として、正しいのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1。
アブラキサンはパクリタキセルとヒト血清アルブミンを高圧下でナノ粒子化した製剤であり、パクリタキセルはアルブミンと非共有結合(可逆的)で結合しているため、静脈内投与後は血中で速やかに崩壊し遊離のパクリタキセルとアルブミンに解離する。
これにより、溶解性改善のためのアルコールや界面活性剤(ポリオキシエチレンヒマシ油等)を含まずに製剤化でき、過敏反応のリスクを低減している。
生分解性高分子によるマイクロカプセル化(2)や共有結合による血中滞留性改善(3)、アルコール・界面活性剤添加(4)、膠質浸透圧調整による血管痛軽減(5)はいずれも本剤の実際の設計とは異なる。