下図は、アセチルCoAが生合成される一連の反応を模式的に示している。
以下の記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
(図参照。ATP(構造式ア)にMg2+・酵素が作用し、酢酸イオンと反応してアセチルアデニル酸(矢印イで酸素原子を指示)とピロリン酸を生成、続いてCoA-SHが反応してアセチルCoA(点線で囲ったカルボニル基、矢印ウで硫黄原子を指示)とAMPを生成する。下段にCoA-SHの構造式(HSで始まるチオール基オ、リン原子エを指示)を示す。)
正解を2つ選んでください。
正答1・2
解説
正解は1と2。
構造式アのATPのMg2+はリン酸部分の負電荷を電気的に中和し、リン原子の求電子性を高めて酢酸イオンの求核攻撃を受けやすくする。
矢印イの酸素原子は酢酸イオンのカルボキシラート酸素に由来し、ATPのα位リン原子を攻撃してアセチルAMPとピロリン酸を生じる。
チオエステルはエステルより酸素との共鳴が弱いためアセチルCoAのカルボニル炭素はむしろ求電子性が高く、矢印エのリン原子は5価4配位だが非架橋酸素が共鳴で等価でありキラル中心ではなく、チオール基による付加脱離はSN2ではなく求核アシル置換反応である。