モルモット摘出回腸標本の収縮反応について、アセチルコリン単独による濃度-反応曲線(破線)と、薬物X存在下でのアセチルコリンによる濃度-反応曲線(実線)を作成したところ、下図のようになった。
薬物Xはどれか。
1つ選べ。
ただし、アセチルコリン単独により生じる最大収縮を100%とした。
また、薬物Xの単独では収縮反応が生じなかった。
(グラフ:横軸アセチルコリン対数濃度、縦軸反応率(%)。破線はアセチルコリン単独でシグモイド状に上昇し最大100%に到達。実線は薬物X存在下で右方移動しつつ最大反応が約50%に低下したシグモイド曲線)
正答4
解説
正解は4。
パパベリンはアセチルコリン受容体には作用せず、ホスホジエステラーゼ阻害などを介して平滑筋を直接弛緩させる非競合的(機能的)拮抗様式を示すため、アセチルコリンの濃度反応曲線を右方移動させつつ最大反応も低下させる。
これに対しアトロピンのようなムスカリン受容体の競合的拮抗薬では、最大反応は変化させずに曲線のみを右方移動させる。
また、設問には薬物X単独では収縮反応が生じなかったとあるため、それ自体で回腸を収縮させるヒスタミン(H1受容体刺激)とベタネコール(ムスカリン受容体刺激)は除外され、ピリドスチグミンはコリンエステラーゼ阻害によりアセチルコリンの作用を増強して曲線を左方移動させるため、いずれも図の変化とは一致しない。