図は、ヒト免疫グロブリンG(IgG)の構造を模式的に示したものである。
領域A〜領域Eで示したIgGの部分構造に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
(図:Y字型のIgG構造模式図。長い2本がH鎖、短い2本がL鎖で、いずれも先端側が淡い網掛け、それ以外が濃い網掛けで描き分けられている。破線で囲まれた5領域はそれぞれ、領域A=左腕の先端で、H鎖とL鎖の淡い網掛け部分をまとめて囲んだ部分、領域B=左腕全体(H鎖・L鎖の淡い網掛け部分と濃い網掛け部分の両方を含む)、領域C=Y字の中心で、2本のH鎖どうしを横に結ぶ2本の黒い太線を含む部分、領域D=領域Cのすぐ下に続くY字の幹の部分(2本のH鎖が並んで下へ伸びる部分の全体)、領域E=右腕のL鎖の濃い網掛け部分。各腕にはH鎖とL鎖を結ぶ黒い短線も描かれている。テキスト化困難なため図を参照。)
正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4。
領域C(2本のH鎖の間、ヒンジ部)では2本のH鎖がシステイン残基間のジスルフィド結合で共有結合している(3)。
領域D(Fc部分)はマクロファージなど食細胞表面のFcγ受容体に結合し、オプソニン化や食作用の誘導に関与する(4)。
領域A(可変領域の抗原結合部位)は抗体クローンごとに異なる超可変配列(イディオタイプ)を示し個体で一定の配列ではないため1は誤り。
N-結合型糖鎖修飾は主にFc部分(CH2ドメイン)に存在しFab部分(可変領域とCH1・CLの定常領域を含む腕全体)である領域Bには通常ないため2は誤り。
IgGのサブクラス(IgG1〜4)はH鎖定常領域の配列で決まりL鎖の定常領域(CL)である領域Eでは決まらないため5も誤り。