ボルテゾミブは、プロテアソームのβ5サブユニットのN末端トレオニン残基と結合し複合体を形成することにより、プロテアソームの働きを阻害する。
以下の記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
(図:ボルテゾミブの化学構造式(ピラジン環ア、アミド結合、フェニルアラニン様側鎖、イで示した不斉中心(ロイシン様のイソブチル側鎖とホウ素が結合した炭素)、ホウ素原子ウをもつボロン酸部分)と、β5サブユニットのN末端トレオニン残基(HO-CH(CH3)-CH(NH2)-CO-)が反応してできるボルテゾミブ−β5サブユニット複合体(ホウ素原子エで示した四配位のホウ酸エステル部分)の構造式。テキスト化困難なため図を参照。)
正解を2つ選んでください。
正答3・5
解説
正解は3と5。
ウで示した遊離のボロン酸のホウ素は3配位・空のp軌道をもちルイス酸として働き、標的酵素の求核性トレオニン水酸基を受容して結合する(3)。
エで示した複合体中のホウ素はトレオニン酸素と新たに配位結合を形成して4配位となりsp3混成である(5)。
アで示した複素環はN原子が1,4位に位置するピラジン環でありピリミジン環ではないため1は誤り。
イで示した不斉中心(ロイシン様側鎖側)はR配置でありS配置ではないため2は誤り。
4配位化したエのホウ素は形式電荷が+1ではなく−1となるため4も誤り。