問300-301 51歳男性。
2年前にStage IVの直腸がんと診断され、抗がん剤による治療が開始された。
現在、四次治療中で、医師からがん遺伝子パネル検査※を提案された。
「がんの多い家系であり、がんが遺伝であることがはっきりするのは不安で、がん遺伝子パネル検査を受けることについて悩んでいる。」と、担当薬剤師に相談があった。
そこで、薬剤師は、認定遺伝カウンセラーに相談することを勧めた。
※ヒトの遺伝子のうち、がんの発生に関わる遺伝子セット(パネル)を一度に解析する検査。
同定された遺伝子変異に効果のある抗がん剤が存在すれば、治療に用いることができる。
問301(実務)
認定遺伝カウンセラーが作成した以下の家系図から考えられることとして、正しいのはどれか。
2つ選べ。
なお、四角は男性、丸は女性を示す。
正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4。
イは45歳で交通事故死しているが、母親(卵巣がん死亡)や同胞(胃がん、大腸がん・子宮体がんの重複がん)にがんが多発し、実子である患者も51歳で直腸がんを発症していることから、常染色体優性遺伝の家族性腫瘍症候群を保因していた可能性が高く、事故死しなければ加齢とともにがんを発症した可能性が高い。
ウはイと71歳女性の実子(患者の同胞)であり同じ家系内変異を受け継ぎうる血縁者のため、がん検診が推奨される。
がん多発家系はむしろ父方(イの家系)であり、アの重複がんは遺伝性腫瘍を強く示唆する所見で、エも未成年であることのみを理由に情報提供を一律に拒むべきではない。