70歳男性。
切除不能な胃がんの治療のため、S-1(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤)/シスプラチン療法を施行している。
数日前から右下肢に痙れん様のふるえが認められている。
精密検査の結果、左脳にがん転移が認められ、緊急入院となった。
痙れん発作の予防としてフェニトインの服用を開始した。
(処方)
フェニトイン錠100 mg 1回1錠(1日3錠)
1日3回 朝昼夕食後 7日分
薬剤師が本患者のがん治療においてモニタリングをすべき項目として、最も優先度が低いのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1。
テガフールを含むS-1はアントラサイクリン系薬剤などと異なり、心毒性や肺毒性のような蓄積投与量に依存した重篤な臓器障害の指標として累積投与量を管理する必要のある薬剤ではなく、優先度が最も低い。
一方フェニトインは5-FU系薬剤(テガフールの活性代謝物)によりCYP2C9を介した代謝が阻害され血中濃度が上昇しやすいため濃度モニタリングが必要であり、S-1・シスプラチンによる骨髄抑制・悪心嘔吐・腎毒性は用量規定毒性として重点的な観察が必須である。