ある固体薬物Aに粉砕や再結晶などの処理を行ったところ、下図の粉末X線回折パターンを示す固体a、b、cが得られた。
別の方法で再結晶を行ったところ、異なる回折パターンを示す固体dが得られた。
次の記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
ただし、粉末X線回折測定に必要な前処理により、薬物Aの化学変化や固体組成の変化は生じないものとする。
(図:縦軸回折強度、横軸回折角度2θ(度、10〜20)。固体aとbは複数の鋭いピークをもつ結晶性パターンだが、両者はピーク位置・パターンが異なる。固体cはピークがなくブロードな山形のみ(非晶質)。固体dは固体a・bとは異なるピーク位置をもつ結晶性パターン。)
正解を2つ選んでください。
正答4・5
解説
正解は4と5。
固体bと固体dはいずれも鋭い回折ピークを示す結晶であり、同一の薬物Aでありながら回折パターンが異なることから、両者は結晶多形の関係にあると判断できる。
固体cは鋭い回折ピークを示さずブロードなパターンであるため、結晶性が著しく低いと判断できる。
一方、粉末X線回折パターンだけから結晶の外観や水分量の大小を判断することはできず、固体aと固体dのパターンだけから単位格子全体の大きさの相違を断定することもできない。