25℃において固相が十分に存在する条件下、pHと弱電解質Aの分子形とイオン形の溶解平衡時の濃度の関係を図に表した。
以下の記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
ただし、弱電解質Aの分子形とイオン形の溶解平衡時の濃度比はHenderson-Hasselbalchの式に従い、弱電解質Aの溶解やpH調整に伴う容積変化は無視できるものとする。
必要ならば、log2=0.30、log3=0.48、10^1/2=3.2を用いて計算せよ。
(図:横軸pH(1〜7)、縦軸濃度mg/mL(対数目盛0.0001〜100)。分子形(実線)はpH全域で濃度0.1 mg/mLの一定値。イオン形(破線)はpH2で0.001、pH3で0.01、pH4で0.1、pH5で1、pH6で10 mg/mLとなる直線的な片対数プロット。)
正解を2つ選んでください。
正答1・3
解説
正解は1と3。
分子形の溶解度はpH非依存で0.1 mg/mL一定だがイオン形はpH上昇とともに指数関数的に増加しており、これは弱酸性化合物が塩基性側で解離する挙動である。
両曲線が交差するpH4でHenderson-Hasselbalchの式より分子形=イオン形となりpKa=4.0であり(選択肢2は誤り)、pH6での全溶解度約10.1 mg/mLに対しpH7では約100.1 mg/mLとなりおよそ10倍に増加する。
一方pH1〜2付近の全溶解度はほぼ分子形の0.1 mg/mLに漸近しpH1はpH2の約1/10にはならず、5 mgを1 mLに全溶解させるにはpH約5.7以上を要しpH5.5では溶けきらない。