48歳女性。
既往歴 乳がん、Stage I。
2年前の術後より再発予防の目的で以下の処方にてホルモン療法を受けている。
(処方)
タモキシフェン錠20mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 90日分
タモキシフェンの代謝に関わるCYP2D6には、その酵素活性に変化をきたす遺伝子多型が多数知られている。
図はその一部の多型と乳がん術後タモキシフェンの単剤治療症例における無再発生存率との関連性を示している。
遺伝子多型に関する記述及び図の解釈として、誤っているのはどれか。
1つ選べ。
(図の出典: Cancer Sci 99(5):995-999(2008)一部改変。CYP2D6(wt/wt)=野生型/野生型、CYP2D6(*10/*10)=変異型/変異型、p=0.0031)
正答5
解説
48歳女性、乳がん術後タモキシフェン療法中の症例。
図はCYP2D6遺伝子多型別の無再発生存率のKaplan-Meier曲線である。
正解は5(誤っている記述)。
変異型ホモ接合[CYP2D6(*10/*10)]は野生型ホモ接合[wt/wt]より無再発生存率が有意に低く、活性代謝物エンドキシフェンへの変換低下により抗腫瘍効果はむしろ減弱していると考察すべきであり、効果増強とする記述は図と矛盾し誤り。
遺伝子多型に一塩基置換が含まれる点、フレームシフト変異が下流アミノ酸配列を変えPCR法で変異検出可能な点、*10/*10でタモキシフェン代謝が減弱していると考察される点はいずれも正しい。