36歳女性。
乳がん手術後、以下の薬物療法が開始された。
(処方)
1) 【A】錠10 mg 1回2錠(1日2錠)
1日1回朝食後 28日分
2) 【B】注射用3.75 mg 全1本
1回3.75 mg 4週間ごとに1回 皮下注射
この処方の服薬指導として、【A】は、子宮体がんのリスクを上げるため、定期的な検査を行うよう患者に指導した。
また、【B】は、ほてりやのぼせ、抑うつなどの更年期症状がみられることがあると患者に説明した。
問259
【A】の薬物の作用機序として正しいのはどれか。
1つ選べ。
正答1
解説
正解は1。
タモキシフェンはトリフェニルエチレン系の選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)であり、乳腺組織においてエストロゲン受容体(ER)に競合的に結合してエストロゲンの作用を遮断し、ホルモン受容体陽性乳がんの増殖を抑制する。
一方、子宮内膜など組織によってはエストロゲン様の作動薬として作用するため子宮体がんリスクが上昇する。
HER2遮断やアロマターゼ阻害、GnRH受容体刺激は別薬剤の機序である。
DNA鎖を切断して抗腫瘍作用を示すのはブレオマイシンなどの抗腫瘍性抗生物質の機序であり、エストロゲン受容体に競合的に結合して作用するタモキシフェンには当てはまらない。