日本薬局方フェノール(C6H6O:94.11)の定量法に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
本品約1.5 gを精密に量り、水に溶かし正確に1000 mLとし、この液25 mLを正確に量り、ヨウ素瓶に入れ、正確に0.05 mol/L臭素液30 mLを加え、更に塩酸5 mLを加え、直ちに密栓して30分間しばしば振り混ぜ、15分間放置する。
次に[A]7 mLを加え、直ちに密栓してよく振り混ぜ、クロロホルム1 mLを加え、密栓して激しく振り混ぜ、遊離したヨウ素を0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム液で滴定する(指示薬:デンプン試液1 mL)。
同様の方法で空試験を行う。
0.05 mol/L臭素液1 mL=[B]mg C6H6O
正解を2つ選んでください。
正答1・3
解説
正解は1と3。
日局フェノール定量法は臭素化滴定法であり、[A]に入るヨウ化カリウム試液(選択肢1)を加えることで、フェノールと反応せず残った過剰の臭素をヨウ素に変換し(Br2+2KI→I2+2KBr)、生じたヨウ素をチオ硫酸ナトリウム液で滴定する。
クロロホルムを加えるのは沈殿した2,4,6-トリブロモフェノールを溶解し、内壁付着や終点判定への影響を防ぐためである(選択肢3正)。
フェノール(分子量94.11)1molは3molの臭素と反応するため、0.05mol/L臭素液1mLの対応量は0.05×94.11/3≒1.57mgであり、4.705ではない(選択肢2誤)。
f=1.000のとき空試験でBr2 1.5mmolから生じるI2 1.5mmolの滴定には0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液が理論上30.0mL必要であり15.0mLではない(選択肢4誤)。
日本薬局方の通則で「約」はその数量の±10%の範囲を意味するため、「約1.5g」は1.35〜1.65gの範囲であり、1.30〜1.70gとする選択肢5は範囲が広すぎて誤り。