宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者ではないBとの間で締結する建築工事完了前のマンション(代金3,000万円)の売買契約に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
工事完了前のマンション(代金3,000万円)の売買における手付金等の保全措置と、手付による解除が問われています。
工事完了前の物件では、手付金等が代金の5%以下かつ1,000万円以下であれば保全措置は不要です(宅建業法41条1項)。
【計算】
代金の5%は、3,000万円 × 5% = 150万円です。
手付金等の合計がこの150万円を超える場合は、受領前に保全措置が必要です。
手付金の上限は代金の10分の2で、3,000万円 × 2/10 = 600万円です(宅建業法39条1項)。
【選択肢別解説】
1:× 手付金200万円は150万円を超えるので、保全措置が必要です。
買主に保全措置を講じない旨を書面で告げても、保全措置が不要になることはありません(宅建業法41条1項)。
2:× 売主Aは、買主Bが契約の履行に着手するまでは、手付金の倍額を償還して契約を解除できます(宅建業法39条2項)。
解除に正当な理由は必要ありません。
3:○ 手付金150万円と中間金50万円の合計200万円は150万円を超えるので、中間金の受領前に保全措置が必要です。
合計200万円について保全措置を講じれば、中間金を受領できます(宅建業法41条1項)。
4:× 中間金には金額の上限がなく、手付金と中間金の合計650万円について保全措置を講じれば受領できます。
10分の2の制限がかかるのは手付金の額であり、手付金150万円はその範囲内です。
【ポイント】
保全措置の要否は受領しようとする手付金等の合計額で判断し、超えた時点で既に受領した分も含めて全額を保全します。
完成物件の場合は、代金の10%以下かつ1,000万円以下なら保全措置は不要です。