次の文で示す患者について、問題100、問題101の問いに答えよ。
「31歳の女性。主訴は頭痛と肩こり。月経は不定期で月経時に頭痛が増悪し、下腹部痛も出現する。月経血に血塊がみられ、舌下静脈の怒張もみられる。」
本患者の病証でみられる脈状はどれか。
正答2
解説
正解は2です。
症例の病証をまず決め、その病証に特徴的な脈状を選ぶ問題です。
月経時に頭痛と下腹部痛が増悪し、月経血に血塊がみられます。
さらに舌下静脈の怒張があり、これらは血の流れが滞る瘀血の所見です。
瘀血では血行が渋滞するため、脈もなめらかさを欠いた渋脈になります。
【選択肢別解説】
1:× 浮いていて細く軟らかい脈は濡脈です。
濡脈は湿邪や気血の不足でみられ、瘀血に特徴的な脈ではありません。
2:○ ざらざらとして渋滞したような脈は渋脈(濇脈)です。
小刀で竹を削るような、流れの悪い脈と表現されます。
血の運行が滞る瘀血や、血の不足でみられるため本症例に合致します。
3:× 琴の弦を按じるような緊張した脈は弦脈です。
弦脈は肝胆の病や痛証でみられ、瘀血そのものを示す脈ではありません。
4:× 細く張りつめて力があり、按じると左右に移るように触れる脈は緊脈です。
緊脈は寒邪や痛証でみられる脈で、血の流れの滞りを示す渋脈とは異なります。
【ポイント】
瘀血の三点セットは、刺すような固定痛、血塊、舌の紫暗や舌下静脈の怒張です。
瘀血を示す脈は渋脈と覚え、弦脈(肝・痛み)や滑脈(痰湿・妊娠)と対比しておきましょう。