事例を読んで、次のうち、A母子支援員(社会福祉士)が用いる単一事例実験計画法の記述として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
B母子生活支援施設のAは、夫の失踪による経済的困窮により6か月前から入所している軽度の知的障害のあるCさん(28歳)とDさん(6歳)を担当している。
日頃からDさんの泣き声が聞こえているため事情を尋ねると次のように話した。
「子どもの些細{ささい}な失敗に対してイライラし、つい怒鳴ってしまう。子どもも泣くし、私も落ち込んでしまう」。
これを聞いたAは、「怒鳴りたくなった時の気持ちの落ち着け方について、定期的に私と検討し、実際に取り組んでみませんか」と提案した。
また、Cさんの同意を得たうえで単一事例実験計画法を用いることにした。
正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は肢3・4。
単一事例実験計画法では、一つの事例について標的とする従属変数をベースライン期と介入期にわたって反復測定し、その変化を可視化することが基本となる。
Cさんが怒鳴った回数をグラフ化して推移を追うこと(肢3)や、「セルフアンカード・レイティング・スケール」を用いてCさんの気持ちの落ち込みの変化を測定すること(肢4)はこれに該当する。
肢1・5はいずれも一時点の観察の記録にとどまり、ベースライン期と介入期を通じて標的行動を反復測定し変化を比較するという単一事例実験計画法の要件を満たさない。
肢2の他の母親へのインタビューも反復測定によるデザインとは異なる。