事例を読んで、Dさんについての後見開始の審判をEさんが申し立てた主な理由として、最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
Dさん(80歳)は、子のEさんが所有する建物に居住していたが、認知症のため、現在は指定介護老人福祉施設に入所している。
Dさんの年金だけでは施設利用料の支払いが不足するので、不足分はEさんの預金口座から引き落とされている。
施設で安定した生活を営んでいるものの医師からは白内障の手術を勧められている。
近時、Dさんの弟であるFさんが多額の財産を遺して亡くなり、Dさんは、Dさんの他の兄弟とともにFさんの財産を相続することとなった。
Eさんは、家庭裁判所に対しDさんについて後見を開始する旨の審判を申し立てた。
正答3
解説
正解は肢3。
Dさんは、亡くなった弟Fさんの遺産分割協議に相続人として参加する必要があるが、認知症により事理弁識能力を欠く状態では単独で有効に協議を行えないため、後見開始の審判が申し立てられたと考えられる。
手術の同意(肢1)は成年後見人の代理権の範囲外とされる一身専属的な事項である。
施設との入所契約は既に締結済みであり解約の必要は読み取れない(肢2)。
居住していた建物はEさん所有でありDさんの財産ではない(肢4)。
利用料不足分の払戻しはEさんの預金でありDさん自身の財産管理の問題ではない(肢5)。