Q市では、精神障害者の就労への意向の実態と関連要因を把握するため、市内の就労移行支援事業所の全利用者を対象に郵送によるアンケートを行った。
調査票は主に尺度で構成された。
さらに、同意が得られた者には調査員が自宅に訪問し、就労に対する気持ちの変化を聴き取る面接調査を行った。
アンケートの分析から、当事者同士の交流頻度と就労への意欲との間に正の相関関係があることが分かった。
また面接の語りの分析からは、仲間の就労体験を聞くことで自分自身も就労したいという意欲につながる過程が示された。
次のうち、この調査で用いられた社会調査の手法として、正しいものを1つ選びなさい。
正答2
解説
正解は肢2。
尺度を用いた郵送アンケートによる量的調査と、同意者への訪問面接による質的調査を組み合わせて分析したこの調査手法は、量的・質的データを組み合わせるミックス法(混合研究法)にあたる。
肢1は、層化抽出法が母集団を層に分け各層から標本を抽出する方法であるのに対し、本調査は市内事業所の全利用者を対象としており標本抽出をしていないため誤りである。
肢3は、参与観察法が調査者自身も集団活動へ参加しながら行動や相互作用を観察する方法であり、郵送調査と訪問面接を行った本調査とは異なるため誤りである。
肢4は、コホート調査が共通の属性や経験を持つ集団を一定期間追跡して変化を調べる方法であり、本調査は一時点の質問紙と面接で追跡をしていないため誤りである。
肢5は、パネル調査が同一対象者へ同じ項目を複数時点で反復調査して変化を捉える方法であり、本調査には反復測定がないため誤りである。