16 歳の女子。
中学時にダイエットに成功し周囲に認められたと感じた。
その後、 進路相談で高い目標設定をして過食嘔吐が増強した。
志望校に入学後、るいそうが進行して5 月に校内で倒れ、救急搬送された。
入院1 か月後に身体状態が改善し、 作業療法が開始された。
作業療法で「気分転換したい」 「過食嘔吐をなくしたい」と希望した。
導入時の作業療法のプログラムで最も適切なのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
摂食障害の患者に対する作業療法の導入時のプログラムを問う問題です。
本例はダイエットを契機に過食嘔吐が増強し、るいそうで倒れて入院しました。
摂食障害の患者は完璧主義や体重・食物へのこだわりが強いことが多く、導入時はこれらを刺激しない活動を選びます。
【選択肢別解説】
1:× ウォーキングはエネルギー消費につながるため、体重を減らすための過活動を助長するおそれがあります。
身体状態が改善して間もない導入時には適しません。
2:× 導入時は、まず作業療法士との個別の関係を築くことを優先します。
集団の場では他人との比較や評価が気になり、緊張や不安が強まりやすいので、最初から集団で導入するのは適切ではありません。
3:× 完成作品の改善点を話し合うと、完璧主義を刺激し、自己評価をさらに下げるおそれがあります。
4:× 食品の知識を学ぶことは、食物やカロリーへのとらわれを強めるおそれがあります。
栄養に関する指導は、作業療法の導入時に行うものではありません。
5:○ アイロンビーズのコースター作りは、工程が単純で短時間に完成し、出来栄えの差も出にくい活動です。
成功体験が得られやすく、本人が希望する「気分転換」にもなります。
食物や体型と関係のない活動に集中できる点でも、導入時に適しています。
【ポイント】
摂食障害の導入期の作業療法では、個別で、短時間で完成し、失敗の少ない、食物と関係のない活動を選びます。
運動量の多い活動や競争・評価を伴う活動は避けます。