32 歳の男性。
統合失調症。
これまで院内の外来作業療法に参加していたが、友人の就労を契機に本人も就労希望を口にするようになった。
担当の作業療法士が院内のカンファレンスで、この患者の就労移行支援事業所利用を提案するにあたって最も重要なのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
統合失調症の患者が、友人の就労をきっかけに自ら就労を希望しています。
就労移行支援事業所は、一般就労を希望する障害者に就労に必要な訓練や求職活動の支援を行う、障害者総合支援法のサービスです。
就労支援では、本人の就労への意欲が最も重要な出発点です。
【選択肢別解説】
1:× 罹病期間の長さは、就労の可否や支援の開始を決める主要な条件ではありません。
罹病期間が長くても就労している人は多くいます。
2:× 幻聴の頻度は評価しておくべき症状ですが、幻聴があっても就労は可能です。
症状の有無だけで利用を判断しません。
3:× 病識の程度も評価項目の一つですが、利用を提案する際の最重要事項ではありません。
4:○ 就労支援は本人の希望から始まります。
就労意欲は訓練への参加や就労の継続を支える最大の原動力となるため、提案にあたって最も重要です。
5:× 統合失調症の病型によって就労の可否が決まるわけではありません。
病型は利用の判断材料として重要ではありません。
【ポイント】
個別就労支援(IPS:Individual Placement and Support)でも、本人の就労希望があることだけを支援開始の条件とします(除外基準を設けない原則)。
「症状が完全に治まってから働く」ではなく「希望があれば支援を始める」という考え方が基本です。