「い」で始まる単語をなるべく多く挙げてください、という課題に対して統合失調症患者が「考えられない」、「言葉が出てこない」と訴えた。
この状況から考えられる患者の障害で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
「『い』で始まる単語をなるべく多く挙げる」課題は、語流暢性課題(文字流暢性課題)と呼ばれます。
決められた条件に合う言葉を、記憶の中から素早く探し出して産出する能力を評価します。
統合失調症では、この言語流暢性が低下しやすいことが知られています。
【選択肢別解説】
1:× 運動機能障害は、手足や体幹の動きの障害です。
「考えられない」「言葉が出てこない」という訴えは運動の問題ではありません。
2:× 注意機能障害は、課題に注意を向け続けたり切り替えたりする能力の障害です。
Trail Making Testなどで評価し、この課題が直接評価するものではありません。
3:× 言語性記憶障害は、聞いた単語や文章を覚えて思い出す能力の障害です。
単語リストを覚えて再生する課題などで評価します。
4:○ 条件に合う単語を次々と思い出して言う課題での困難は、言語流暢性障害を示します。
「考えられない」「言葉が出てこない」という訴えは、語の想起がうまくいかない状態を表しています。
5:× ワーキングメモリーの障害は、情報を一時的に保持しながら操作する能力の障害です。
数字の逆唱などで評価し、この課題の困難を直接表すものではありません。
【ポイント】
語流暢性課題には、頭文字で集める文字流暢性と、「動物」などの意味の範囲で集める意味流暢性があります。
統合失調症の認知機能障害として、記憶・注意・実行機能・言語流暢性の低下が知られています。