誘発電位(別冊No. 5)を別に示す。
この記録はどれか。
正答4
解説
正解は4です。
誘発電位は、波が出現する潜時(時間)と振幅の大きさで種類を見分けます。
別冊No.5では、横軸が0〜10 msと非常に短い時間です。
刺激後約1.5 msから約7 msまでに、5つほどの陽性の波が順に並んでいます。
振幅は0.2 μVの目盛りと比べて1 μV未満と非常に小さく、2回の記録がよく重なっています。
【選択肢別解説】
1:× 視覚誘発電位(VEP)では、約100 ms付近に主要な陽性波(P100)が出現します。
10 ms以内に波が並ぶ図の記録とは時間の範囲が大きく異なります。
2:× 事象関連電位では、約300 ms付近に陽性波(P300)が出現します。
図のような10 ms以内の速い反応ではありません。
3:× 聴性定常反応は、変調音に同期した持続的な反応を周波数解析で判定する検査です。
図のように短い潜時で番号付けされた波が並ぶ波形ではありません。
4:○ 聴性脳幹反応(ABR)です。
クリック音刺激の後、10 ms以内にI〜V波が出現するのが特徴です。
各波は聴神経から脳幹の聴覚路の各部位に由来し、V波が最も安定して記録されます。
5:× 体性感覚誘発電位(SEP)は、正中神経刺激でN20などが記録されます。
図のように10 ms以内に5つの波が並ぶ形ではありません。
【ポイント】
ABRは「10 ms以内・I〜V波・1 μV未満」で、難聴の他覚的評価や脳幹機能の評価に用いられます。
VEPはP100、SEPはN20、事象関連電位はP300と、潜時の目安で区別しましょう。