正答1
解説
正解は1です。
F波は、運動神経を電気刺激したときに興奮が脊髄の前角細胞まで逆行し、折り返して筋に戻ってくる波形です。
神経の近位部(神経根)を含めた伝導を反映するため、近位部の障害で異常を示します。
【選択肢別解説】
1:○ Guillain-Barré 症候群は、神経根を含む末梢神経が急性に脱髄・軸索障害を受ける疾患です。
神経根が早期から障害されるため、F波の潜時延長や出現率の低下が初期からみられます。
2:× Parkinson 病は中枢神経(黒質)の変性疾患です。
末梢神経は障害されないので、F波は正常です。
3:× 重症筋無力症は神経筋接合部のアセチルコリン受容体が障害される疾患です。
末梢神経の伝導は正常で、反復刺激試験で振幅の漸減(waning)がみられます。
4:× 進行性核上性麻痺は中脳などが変性する中枢神経の疾患です。
末梢神経伝導検査やF波には異常を示しません。
5:× 多系統萎縮症は小脳・脳幹・線条体・自律神経系が変性する中枢神経の疾患です。
F波の潜時延長や出現率低下は特徴ではありません。
【ポイント】
F波は神経根レベルの障害の検出に有用で、Guillain-Barré 症候群の早期診断に役立ちます。
脱髄では伝導速度の低下と潜時の延長、軸索障害では振幅の低下が目立ちます。