75 歳の男性。
体重 75 kg。
慢性心不全。
運動療法中の心電図(別冊No. 3)を別に示す。
Aは運動開始前、Bは自転車エルゴメーター30 W負荷の運動療法中である。
正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
慢性心不全患者の運動開始前(A)と自転車エルゴメーター30 W負荷中(B)の心電図(V5誘導、記録速度25 mm/秒)を読む問題です。
Aでは R-R 間隔がおよそ太線のマス4つ分(約0.8秒)で、心拍数は約75/分です。
Aの T 波は上向きで、期外収縮はありません。
Bでは R-R 間隔が約2.8マス分(約0.55秒)で心拍数は約110/分に増え、QRS 波の直後の ST 部分が基線より下がっています。
【選択肢別解説】
1:× Aの T 波はすべて上向きの陽性 T 波です。
陰性 T 波は認めません。
2:× Aの R-R 間隔は約0.8秒で、心拍数は約75/分です。
60/分未満の徐脈ではありません。
3:× Lown 分類Ⅲは多形性(多源性)の心室期外収縮がある状態です。
Aには期外収縮がなく、同じ形の QRS が規則正しく並んでいます。
4:○ Bでは QRS 波に続く ST 部分が基線より低く、ST の低下を認めます。
運動負荷による心筋虚血を示す所見で、運動強度の見直しが必要です。
5:× Bの R-R 間隔は約0.55秒で、心拍数は約110/分です。
120/分以上には達していません。
【ポイント】
記録速度25 mm/秒では太線1マスが0.2秒なので、「300÷R-R間のマス数」で心拍数を概算できます。
運動中の水平型・下降型の ST 低下(目安0.1 mV以上)は運動中止を検討する所見です。