正答1
解説
正解は1です。
頭部MRIのT1強調矢状断像では、大脳や脳幹に比べて小脳の脳溝が広がり、小脳虫部が萎縮しています。
小脳の萎縮によって起こる症状を考える問題です。
【選択肢別解説】
1:○ 小脳は運動の協調を担っており、障害されると運動失調が起こります。
体幹失調や歩行時のふらつきが生じ、つまずきやすさの原因となります。
画像の小脳萎縮と主訴の両方に合致します。
2:× 感覚障害は、末梢神経・脊髄後索・視床・頭頂葉などの障害で起こります。
小脳は感覚の伝導路そのものではないため、主訴の原因とは考えにくいです。
3:× 視野障害は、視神経・視交叉・視索・後頭葉の障害で起こります。
画像の所見は小脳に限局しており、視覚路の病変はみられません。
4:× 前庭障害は、内耳の前庭や前庭神経の障害で回転性めまいなどを起こします。
画像で示されているのは小脳の萎縮であり、前庭の障害ではありません。
5:× 歩行失行は、前頭葉の障害や正常圧水頭症などで歩き方そのものがわからなくなる状態です。
画像では側脳室の拡大や前頭葉の萎縮は目立たず、小脳萎縮が主体です。
【ポイント】
矢状断像では、小脳虫部の脳溝の開大と第4脳室の拡大が小脳萎縮の目印です。
脊髄小脳変性症(皮質性小脳萎縮症など)でみられ、運動失調によるふらつきや転倒が主症状となります。