75 歳の男性。
脳卒中による左片麻痺。
発症後 6 か月経過。
Brunnstrom 法ステージは上肢、下肢ともにⅢ。
AFO と T 字杖で屋内歩行は自立している。
自宅浴室の現状の見取り図と環境整備案とを図に示す。
環境整備案のうち最も必要性が低いのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
この問題は必要性が最も低いものを選ぶので、○ が答え(優先度の低い案)です。
本症例は左片麻痺で、上肢・下肢とも Brunnstrom ステージⅢです。
左上肢で手すりを握って体を支えることはできず、右手が頼りになります。
見取り図では、現状の入口に内開きの開き戸と段差があります。
【選択肢別解説】
1:× ①のバスボードを浴槽の縁に渡せば、座ったまま浴槽への出入りができます。
片麻痺者が安全に浴槽をまたぐために必要性が高い案です。
2:○ ②の手すりは入口から入って左側の壁、つまり麻痺側に設置されています。
麻痺した左手では握れず、洗い場でシャワー水栓の方を向くと背中側になります。
使える右手の届かない位置なので、他の案に比べて必要性が低いです。
3:× ③の折り戸への変更は、内開きの開き戸で生じる出入りのしにくさを解消します。
浴室内で倒れたときに戸が開かなくなる危険も避けられます。
4:× ④の段差の解消は、装具と杖で歩く本症例のつまずきや転倒を防ぎます。
5:× ⑤のシャワーチェアを使えば、座って安定した姿勢で体を洗えます。
片麻痺者の洗体には必要性が高いです。
【ポイント】
手すりは「使える手(非麻痺側)で握れる位置」に設置するのが原則です。
住宅改修では、麻痺側と動作の向きを見取り図に当てはめて考えます。