IoTを活用した工場管理システムの開発を行う。
システムを構築し,サービスを運営するA社は,B社にボード開発を定額契約で委託した。
B社はボードの納入前のネットワーク試験のため,工場の設備を管理するC社と実費償還契約を締結し,工場の一部区画とネットワークを借用した。
C社のネットワーク設備に故障はなく,B社の人的リソース不足が原因でネットワーク試験の作業が遅延し,追加の費用が発生したとき,その費用を負担すべき会社はどれか。
ここで,各社は契約を正当に履行するものとする。
また,定額契約を交わした時点では,開発のスコープは十分明確で,契約以降の変更はないものとする。
正答3
解説
正解は3です。
契約の形態によって、追加費用を誰が負担するかが変わります。
定額契約は、決められた金額で作業を完成させる契約で、費用が増えても受注者(売手)が負担します。
実費償還契約は、発注者(買手)が実際にかかった費用を支払う契約です。
【選択肢別解説】
1:× A社とB社は定額契約で、スコープも明確で変更がありません。
B社側の事情で増えた費用を、発注者のA社が負担する必要はありません。
2:× A社は定額契約によって追加費用を負担しないので、A社とB社で分担することにはなりません。
3:○ 遅延の原因はB社自身の人的リソース不足です。
A社との定額契約の範囲内でB社が負担し、C社との実費償還契約でもC社の費用を支払う買手はB社なので、B社が負担します。
4:× C社の設備に故障はなく、C社に責任はありません。
また実費償還契約では費用は買手のB社が支払うので、C社が負担することはありません。
【ポイント】
定額契約ではコスト超過のリスクを売手が、実費償還契約では買手が負います。
ここではB社が、A社に対しては売手、C社に対しては買手という二つの立場にある点を整理することが大切です。