ATM(現金自動預払機)が1台ずつ設置してある二つの支店を統合し,統合後の支店にはATMを1台設置する。
統合後のATMの平均待ち時間を求める式はどれか。
ここで,待ち時間はM/M/1の待ち行列モデルに従い,平均待ち時間にはサービス時間を含まず,ATMを1台に統合しても十分に処理できるものとする。
〔条件〕
(1) 統合後の平均サービス時間:T_s
(2) 統合前のATMの利用率:両支店ともρ
(3) 統合後の利用者数:統合前の両支店の利用者数の合計
正答4
解説
正解は4です。
この問題は、M/M/1待ち行列モデルの平均待ち時間の式と、統合による利用率の変化を問うています。
平均待ち時間(サービス時間を含まない)は、利用率をρとするとρ/(1-ρ)×平均サービス時間で表されます。
【計算】
M/M/1の平均待ち時間:W=ρ'/(1-ρ')×T_s(ρ'は統合後の利用率)
利用率:ρ'=到着率×平均サービス時間
統合後の利用者数は両支店の合計なので、到着率は統合前の2倍になります。
平均サービス時間が同じなので、統合後の利用率はρ'=2ρです。
代入すると、W=2ρ/(1-2ρ)×T_sとなります。
【選択肢別解説】
1:× ρ/(1-ρ)×T_sは、統合前の1支店の平均待ち時間です。
統合で到着率が2倍になることを反映していません。
2:× 分母は2ρになっていますが、分子がρのままです。
式の分子と分母のρはどちらも統合後の利用率2ρに置き換える必要があります。
3:× 分子だけを2ρにしており、分母が1-ρのままです。
利用率が2ρになれば、分母も1-2ρになります。
4:○ 統合後の利用率2ρをM/M/1の公式のρに代入した式です。
分子・分母ともに統合後の利用率で表されており、正しい式です。
【ポイント】
M/M/1では、利用率が上がると平均待ち時間が急激に長くなります。
窓口を統合するときは「到着率が合計になるので利用率も合計になる」と押さえておくと、同種の問題に対応できます。