管理組合の活動における以下の取引に関して、平成30年3月分の仕訳として最も適切なものは次のうちどれか。
ただし、この管理組合の会計年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までとし、期中の取引においても、企業会計原則に基づき厳格な発生主義によって経理しているものとする。
(取引) 平成30年4月20日に、マンション管理業者を通じて、以下の内訳の請求書が管理組合宛に届いたので、同年4月30日に普通預金から振込により支払った。
(請求書の内訳) ① 5月分委託業務費1,200,000円② 3月分電話料15,000円③ 3月分電気料175,000円④ 5月分管理事務室用コピー機リース料20,000円合計1,410,000円(単位 : 円)
正答2
解説
正解は2。
厳格な発生主義のもとで、3月分の費用を4月に支払った場合と、5月分の費用の扱いを、3月の仕訳として切り分ける問題です。
【選択肢別解説】
取引の整理:請求書は4月20日に届き、4月30日に支払っています。
このうち3月に発生した費用は「3月分電話料15,000円」と「3月分電気料175,000円」だけです。
発生主義では、支払が翌期(4月)であっても、費用は発生した3月に計上し、未払分は「未払金」とします。
5月分の委託業務費とリース料は3月の取引には一切関係しません。
よって3月の正しい仕訳は(借方)通信費15,000・水道光熱費175,000/(貸方)未払金190,000です。
1:× 費用の計上は正しいものの、貸方を「普通預金190,000」としている点が誤りです。
3月時点ではまだ支払っていないので、普通預金は減少しません。
2:○ 上記の正しい仕訳のとおりです。
3:× 通信費・水道光熱費/未払金190,000の部分は正しいものの、さらに借方に「前払金1,220,000」、貸方に「委託業務費1,200,000」「リース料20,000」を計上している点が誤りです。
5月分の委託業務費とリース料は4月30日に支払ったもので、3月の時点では支払も費用の発生もなく、前払金を計上する根拠がありません。
4:× 5月分の委託業務費・リース料まで3月の費用とし、さらに普通預金1,410,000円の支払を3月に計上している点が誤りです。
これは4月30日の支払をそのまま記録したような仕訳で、発生主義にも支払の時期にも合っていません。
【ポイント】
会計問題は「その月に何が発生したか」「その月に現金・預金が動いたか」を分けて考えるのが鉄則です。
当期分を翌期に払えば未払金、翌期分を当期に払えば前払金です。