第109回 看護師国家試験 午後問228
A さん(30歳、初産婦)は、正常分娩で児を出産した。
第2度会陰裂傷を認め、会陰縫合術を受けた。
分娩3時間後に、分娩室から褥室へ帰室した。
産褥1日のA さんのバイタルサインは、体温36.8℃、脈拍72/分、血圧118/70 mmHgであった。
子宮底は臍下1横指で、子宮は硬く触れ、血性悪露中等量、後陣痛がみられる。
会陰縫合部の痛みはあるが発赤はない。
乳房緊満(−)、乳管開口数は左右とも4、5本。
「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と言う。
産褥4日。
母子ともに出産後の経過は順調である。
看護師が、A さんへ退院に向けて育児に関する話をしていたところ「赤ちゃんの顔や胸が赤くなっているのが気になっています」と相談してきた。
看護師が新生児の皮膚を観察したところ、児の顔面と胸部に中毒性紅斑が数個散在していた。
この時の A さんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
正答3
解説
正解は3。
新生児中毒性紅斑(erythema toxicum neonatorum)は生後数日以内(多くは2~3日目)に出現する一過性の生理的紅斑で、顔面・体幹に散在する紅斑の中心に小膿疱・小水疱を伴う。
原因不明だが、生後1~2週で自然消失し治療不要。
1の乾燥は不要で、通常のスキンケアでよい。
2のガーゼでよく洗うはむしろ皮膚刺激となり悪化させうる。
4の抗菌薬軟膏は不要で、感染症(伝染性膿痂疹等)と誤認した過剰治療となる。
新生児期の皮膚変化はほかに、新生児ざ瘡(生後2週頃出現、母体ホルモン由来)、稗粒腫(鼻部の白色丘疹)、蒙古斑、サーモンパッチ、ストロベリーマーク(イチゴ状血管腫)等があり、いずれも基本的に自然軽快する生理的変化。
母親への正しい情報提供で不安を軽減し、過剰な治療を避けることが大切。
皮膚観察は授乳・更衣の機会に毎日行い、感染徴候(黄色滲出液・周囲発赤拡大・発熱)があれば医師連絡。まとめて解く
第109回を通しで解く(240問)→
この回の他の問題
第109回 看護師国家試験 の全240問を見る →