Cさん(80歳、女性)は夫(85歳)と二人暮らしである。
1年ほど前から記憶障害があり、最近、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。
探し物が増え、財布や保険証を見つけられないと、「泥棒が入った、警察に連絡して」と訴えるようになった。
「泥棒なんて入っていない」と警察を呼ばずにいると、Cさんがますます興奮するので、夫は対応に困っている。
夫から相談を受けた介護福祉職の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
「主治医に興奮を抑える薬の相談をしてみてはどうですか」 「施設入所を検討してはどうですか」 「Cさんと一緒に探してみてはどうですか」 「Cさんの希望通り、警察に通報してはどうですか」 「Cさんに認知症(dementia)であることを説明してはどうですか」 購入状況を確認しています… 正答 3
解説 正解は3です。
アルツハイマー型認知症にみられる、もの盗られ妄想への家族の対応を問う問題です。
Cさんは財布や保険証を見つけられないと「泥棒が入った」と訴え、夫が否定すると「ますます興奮する」状態です。
記憶障害のために自分でしまった場所を忘れ、それを盗まれたと確信してしまうのがもの盗られ妄想です。
訴えを否定せず、本人の不安な気持ちに寄り添う関わりが求められます。
【選択肢別解説】
1:× 最初から薬で興奮を抑えようとするのは適切ではありません。
まず関わり方を工夫して、本人の不安を和らげることを優先します。
2:× 施設入所の検討は、現時点の助言として適切ではありません。
Cさんは診断されたばかりで、在宅での対応方法を工夫する段階です。
3:○ Cさんと一緒に探すよう助言するのが適切です。
訴えを否定せずに受け止めることで不安が和らぎ、一緒に探す中で本人が見つけられるよう支援できます。
4:× 警察に通報するのは不適切です。
実際には盗難がないため、問題の解決にならず、関係者を巻き込んで混乱を広げてしまいます。
5:× 認知症であることを説明しても、Cさんが受け入れることは難しいです。
説得や否定と受け取られ、かえって興奮を強めるおそれがあります。
【ポイント】
もの盗られ妄想は、身近で世話をしている家族が「犯人」にされやすいのが特徴です。
見つかったときは、本人が自分で見つけられるようにさりげなく誘導すると、本人の自尊心を守れます。