自閉症(autism)のEさん(22歳、男性、障害支援区分5)は、就労支援施設に通所している。
こだわりが強く、毎月購入している雑誌を処分するとパニックになってしまう。
「障害者虐待防止法」の視点を踏まえて、Eさんの気持ちが安定するように、施設の介護福祉職がEさんにかける言葉として、最も適切なものを1つ選びなさい。
(注) 「障害者虐待防止法」とは、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
正答2
解説
正解は2です。
この問題は、障害者虐待防止法の視点から、本人の思いを尊重する声かけを問うています。
Eさんは自閉症でこだわりが強く、「毎月購入している雑誌を処分するとパニックになって」しまいます。
本人の強い不安を無視して処分を押し通すことは、心理的な苦痛を与える不適切な対応です。
拒絶的な対応が続けば、心理的虐待につながるおそれもあります。
【選択肢別解説】
1:× 「決まりですから」と一方的に捨てるのは、Eさんの思いを無視した対応です。
心理的な苦痛を与え、パニックの原因にもなります。
2:○ 読みたい雑誌をとっておくことで、Eさんのこだわりと気持ちを尊重できます。
不安が和らぎ、気持ちの安定につながる声かけです。
3:× 再生利用すると言っても、処分することに変わりはありません。
Eさんの不安を取り除く言葉になっていません。
4:× 「あげるわけにはいかない」と突き放す言い方は、雑誌を手元に置きたいEさんの気持ちを拒んでいます。
こだわりへの配慮がなく、不安を強めます。
5:× 新しい雑誌が来ると伝えても、今の雑誌を処分する前提は変わりません。
Eさんの気持ちには寄り添えていません。
【ポイント】
障害者虐待防止法の虐待の類型は、身体的・性的・心理的・放棄放置(ネグレクト)・経済的の5つです。
自閉症の人のこだわりは無理にやめさせず、本人が安心できる形で受け止めることが基本です。