20 歳の男性。
短距離走で転倒し、足関節外側に疼痛を自覚したためすぐに来所した。
他動的に足関節底屈あるいは背屈で足部を内がえしさせると疼痛が増悪する。
さらに足部の前方引き出しで不安感が生じる。
考えられる損傷靱帯はどれか。
2 つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答2・4
解説
正解は2と4です。
足関節外側の痛みがあり、底屈位でも背屈位でも内がえしで痛みが増し、前方引き出しで不安感が出ています。
これらは足関節外側靱帯(前距腓靱帯・踵腓靱帯)の損傷を示す所見です。
【選択肢別解説】
1:× 脛腓靱帯(前脛腓靱帯)は、足関節の背屈と外旋の強制で損傷する靱帯です。
内がえしの強制で痛む本例の所見とは合いません。
2:○ 踵腓靱帯の損傷が考えられます。
踵腓靱帯は足関節背屈位で緊張する靱帯で、背屈位での内がえしで痛みが増強することが根拠です。
3:× 二分靱帯は底屈・内がえしで損傷することがありますが、足関節の前方引き出しで不安定性は出ません。
圧痛も踵立方関節の背側にあり、足関節外側ではありません。
4:○ 前距腓靱帯の損傷が考えられます。
前距腓靱帯は底屈位で緊張して距骨の前方移動を止める靱帯です。
底屈位での内がえし痛と、前方引き出しでの不安感が根拠です。
【ポイント】
前距腓靱帯は底屈位、踵腓靱帯は背屈位で緊張します。
内がえし捻挫ではまず前距腓靱帯が損傷し、外力が強いと踵腓靱帯にも及びます。