15歳の男子。
柔道の試合中投げられ右手掌を衝き、肘関節外反強制で上腕遠位端部を負傷した。
肘関節内側に著明な腫脹と限局性圧痛および軋轢音がみられた。
損傷される可能性が高い神経はどれか。
正答4
解説
正解は4です。
15歳で肘に外反力が加わり、上腕遠位内側に腫脹、限局性圧痛、軋轢音がみられます。
軋轢音は骨折を示す所見で、上腕骨内側上顆骨折が最も考えられます。
内側上顆の後方には尺骨神経溝があり、尺骨神経が近接しています。
【選択肢別解説】
1:× 橈骨神経は肘の前外側を走行します。
上腕骨骨幹部骨折やモンテギア骨折で障害されることが多く、内側上顆骨折で障害されることは少ないです。
2:× 筋皮神経は上腕の屈筋群の間を走り、肘付近では前外側で外側前腕皮神経となります。
内側上顆骨折で損傷されることはまれです。
3:× 正中神経は肘の前面を走ります。
顆上骨折伸展型で前方へ突出した近位骨片に損傷されることはありますが、内側上顆骨折での損傷はまれです。
4:○ 内側上顆の後方にある尺骨神経溝を尺骨神経が通るため、骨片の転位や腫脹で尺骨神経が損傷されやすいです。
骨片が関節内に嵌入した場合は、特に神経障害に注意が必要です。
【ポイント】
内側上顆骨折は骨端線閉鎖前の少年期に多く、肘関節後方脱臼に合併することもあります。
小指のしびれや骨間筋の筋力低下の有無を確認します。