正答2
解説
正解は2です。
図は手を広げた状態で、母指が示指の横から手掌の面に沿って外側へ大きく離れる方向に矢印が描かれています。
これは母指の伸展(橈側外転)運動であり、長母指外転筋・短母指伸筋・長母指伸筋が担います。
これらの筋はいずれも橈骨神経の深枝である後骨間神経に支配されています。
【選択肢別解説】
1:× 上腕骨内側上顆骨折で合併しやすいのは尺骨神経障害です。
尺骨神経麻痺では骨間筋や母指内転筋が麻痺し、鷲手やフロマン徴候がみられますが、母指の伸展は保たれます。
2:○ モンテギア骨折では、脱臼した橈骨頭が後骨間神経を圧迫して麻痺を起こすことがあります。
後骨間神経麻痺では母指と手指のMP関節(中手指節関節)の伸展ができなくなり、図の運動が不能となります。
手関節の伸展は長橈側手根伸筋が保たれるため、下垂手ではなく下垂指となるのが特徴です。
3:× 烏口下脱臼で合併しやすいのは腋窩神経障害です。
腋窩神経麻痺では三角筋が麻痺して肩の外転が困難になりますが、母指の運動は障害されません。
4:× 月状骨脱臼で合併しやすいのは正中神経障害です。
正中神経麻痺では母指の掌側外転や対立が障害されますが、手掌の面に沿った母指の伸展は橈骨神経支配なので保たれます。
【ポイント】
モンテギア骨折は「尺骨骨幹部骨折+橈骨頭脱臼」で、合併症は後骨間神経麻痺です。
神経障害は「内側上顆は尺骨神経」「烏口下脱臼は腋窩神経」「月状骨脱臼は正中神経」と対で覚えます。