次のうち、バルテス(Baltes, P.B.)の考え方に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A ヒトの発達は、多次元的、多方向的に進みうる。
また高い可塑性を有し、獲得と喪失の両方を伴う過程であると仮定する。
B ヒトの発達は、成人という完成体に至るまでの心身機能の変化をみていくものであると考え、そこに至るまでの発達の量的変化を仮定する。
C ヒトの発達は、個人と社会との相互作用過程であり、文化および歴史の中に埋め込まれていると仮定する。
D ヒトの発達は、加齢とともに喪失が増えた場合の適応として、有効に機能する領域がより限定的に選択されるなど防衛機制のメカニズムが発達すると仮定する。
(組み合わせ)
正答2
解説
バルテスの生涯発達心理学では、A「発達は多次元・多方向的で高い可塑性をもち、獲得と喪失を伴う」は中心的命題として正しい(○)。
B「成人という完成体に至るまでの量的変化」は従来の発達観であり、バルテスは生涯を通じた質的変化を主張したため誤り(×)。
C「個人と社会の相互作用過程であり文化や歴史の中に埋め込まれている」もバルテスが生涯発達の文脈的・歴史的条件を強調した点として適切(○)。
D「加齢による喪失への適応として防衛機制が発達する」という記述の「防衛機制」はフロイト的概念であり、バルテスはSOC(選択的最適化・補償)モデルを提唱したため誤り(×)。
よって正答はA:○B:×C:○D:×(選択肢2)。