次の文は、子どもの成長に関する記述である。
適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A ヒトの脳の発達は、可塑性(変化できる力)が強いため、認知・言語、社会・情緒的発達には、感受期(脳の発達に対して経験の影響が特に強い時期)は存在しない。
B 環境的要因が種々のパーソナリティ要素の形成に影響を与える強さは、遺伝的要因より圧倒的に強い。
C 月齢5か月の子どもが、見知らぬ人の関わりに笑顔で応えた場合、無差別的愛着と推測され、愛着形成の問題を懸念する必要がある。
D 子どもが幼児期までに聞いている言葉の数の総数は、環境によって大きな差が生じるが、この差は9、10 歳での読字理解や言語テストの結果に影響を与える。
(組み合わせ)
正答5
解説
正答は選択肢5(A:×/B:×/C:×/D:○)です。
Aは×:言語・認知・社会情緒的発達には感受期(センシティブピリオド)が存在することが明らかになっており、「存在しない」は誤りです。
Bは×:パーソナリティの形成には遺伝的要因と環境的要因の両方が関与しており、環境が「圧倒的に強い」とは言えません(行動遺伝学では多くの形質に遺伝の影響が認められています)。
Cは×:5か月の乳児が見知らぬ人に笑顔で応えることは、この時期の発達として通常の社会的微笑であり、愛着形成の問題を示すものではありません。
Dは○:幼児期までに聞く言葉の総量の差が、9〜10歳の読字理解・言語能力に影響することは研究で示されており、正しい記述です。