正答2
解説
正解は2です。
この問題は誤っているものを選ぶので、○ が答え(誤った記述)です。
図は母音の対数振幅スペクトルで、横軸が周波数(0〜4kHz)、縦軸が相対振幅(dB)です。
細く鋭いピークが等間隔に並んでおり、これが声帯振動による倍音です。
ピークの高さを結んだ山の形(包絡)から、フォルマントを読み取ります。
【選択肢別解説】
1:× 正しい記述です。
第1フォルマントが約750Hzと高い位置にあります。
第1フォルマントは口の開きの大きさに対応し、口を大きく開ける広母音ほど高くなるので、広母音といえます。
2:○ 誤った記述です。
第2フォルマントは約1200Hzと低めの位置にあります。
前舌母音の/i/や/e/では、第2フォルマントが2000Hz前後と高くなります。
第1フォルマント約750Hz、第2フォルマント約1200Hzの組み合わせは日本語の/a/にあたり、前舌母音ではありません。
3:× 正しい記述です。
最初のピークは約150Hzにあり、その後も約150Hzおきにピークが並んでいます。
倍音の間隔は基本周波数に等しいので、基本周波数は約150Hzです。
4:× 正しい記述です。
最も振幅の大きいピークは約750Hz付近にあり、ここが第1フォルマントです。
5:× 正しい記述です。
1000〜1200Hz付近にも振幅の大きいピークが続き、その上の周波数で振幅が急に下がっています。
この山が第2フォルマントで、約1200Hzです。
【ポイント】
第1フォルマントは口の開き(舌の高さ)、第2フォルマントは舌の前後の位置に対応します。
前舌母音ほど第2フォルマントが高く、後舌母音ほど低くなります。
【用語】
対数振幅スペクトル:音の周波数ごとの強さを、対数目盛りで表したグラフである。
フォルマント:声道の共鳴により強められる周波数帯で、母音の区別に関わる。
基本周波数:声帯振動の1秒あたりの繰り返し数で、声の高さの基になる。
広母音:口を大きく開けて出す母音で、舌の位置が低く、日本語では「ア」がこれにあたる。
前舌母音:舌の最も高い部分が口の前寄りにある母音で、第2フォルマントが高いのが特徴である。