正答4
解説
正解は4です。
「まわす」を「まわる」、「あせ」を「あめ」と聞き誤る例では、どちらも/s/が別の音に聞こえています。
/s/は4kHz以上の高い周波数にエネルギーが集中する摩擦音のため、高音域の聴力が悪いと聞き取りにくくなります。
【選択肢別解説】
1:× c5dip型は、4kHz付近だけが谷状に落ちる騒音性難聴の初期の型です。
軽度では日常会話の異聴は目立ちにくく、本例の説明としては高音急墜型がより適切です。
2:× 谷型は中音域(1~2kHz付近)が低下する型で、/s/のような高音の子音の異聴を説明しにくいです。
3:× 水平型はすべての周波数が同程度に低下する型で、特定の高音の子音だけを聞き誤る特徴はありません。
4:○ 高音急墜型が推測されます。
高い周波数で急に聴力が落ちるため、低い周波数の母音は聞こえても、高音成分をもつ/s/などの子音を聞き誤ります。
5:× 低音障害型は低い周波数が低下する型で、高音成分の子音は比較的よく聞き取れます。
【ポイント】
高音域の難聴では、サ行や無声子音の異聴が目立ちます。
母音は聞こえるため「聞こえるがわからない」と訴えることが多いです。
【用語】
高音急墜型:低中音域の聴力は保たれ、ある周波数から高音域の聴力が急に低下する聴力型である。
c5dip型:4kHz付近の聴力だけが谷状に落ちる聴力型で、騒音性難聴にみられる。
谷型:中音域の聴力が低下し、低音域と高音域が比較的保たれる聴力型である。
水平型:すべての周波数で聴力が同程度に低下している聴力型である。
摩擦音:息の通り道をせばめ、そのすき間を通る息の摩擦で作られる子音を指す。