正答5
解説
正解は5です。
聴覚と平衡覚の生理、および前庭検査の知識を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 蝸牛の基底回転は低音域ではなく高音域に反応します。
低音域を受け持つのは頂回転です。
2:× アブミ骨筋が収縮すると、音の伝達は増幅ではなく減弱されます。
これにより大きな音から内耳を守ります(アブミ骨筋反射)。
3:× 両耳に入る音の位相差(時間差)は、音の方向感覚に関与します。
低い周波数の音では、両耳間の時間差が方向を知る主な手がかりです。
4:× カロリックテストの定量的評価は、急速相ではなく緩徐相の速度を計測して行います。
前庭の反応を直接反映するのは緩徐相だからです。
5:○ 内耳障害による末梢性の眼振は、明るい所で目を開けると視覚による固視で抑制されます。
そのため、フレンツェル眼鏡などで固視を除いて観察します。
【ポイント】
末梢前庭性眼振は固視で抑制され、中枢性眼振は固視で抑制されにくいことが鑑別の手がかりです。
蝸牛は「基底回転が高音・頂回転が低音」と覚えます。
【用語】
蝸牛:内耳にある渦巻き状の感覚器で、音の振動を神経の信号に変える。
カロリックテスト:耳に冷水や温水を入れて半規管を刺激し、誘発される眼振から前庭機能を調べる検査である。
眼振急速相:眼振で見られる、ゆっくりした動きと素早い戻りのうち、素早く戻る動きを指す。
アブミ骨:中耳にある3つの耳小骨のうち最も内耳側にある小さな骨である。